広報マンが行く!インド出張レポート③ライプール編
「インド出張レポート②グルグラム編」はこちら:https://www.konoike.net/journal/detail/indiareport_2.html/
KONOIKEと農業の接点は何か?
実はKONOIKEグループのFSNL社が、インド製鉄所内で製鋼スラグ処理事業を行なっています。スラグとは製鉄・製鋼工程で生まれる副産物のことで、日本ではセメントの原料、路盤材やコンクリートの原料に使われています。実はこのスラグには、土壌を肥やすためのカルシウムやシリカ(二酸化ケイ素)、マグネシウム等の有用元素が含まれていて、土壌の酸性化をアルカリ性に改善できる要素を持っています。牛糞と併用する事で、ケミカルフリーな環境に優しいオーガニック農業が可能になるようです。
この日本で過去実績のあるスラグの土壌改良ノウハウを利用してUrvarak社が作ったのが、スラグを原料にした土壌改良剤「CASIMA」。(商品名はCa,Si,Mgの元素記号から)。製鉄所の悩みの種である堆積した未活用スラグの有効な活用先を探るため、鴻池運輸はUrvarak社とともにCASIMAの試験販売を進めているというわけです。
農薬や化学肥料を使えば、作物は安くて早く育ちます。生産高を上げるため、インド政府もこれらの化学要素を活用せざるを得ないようです。しかし、使うたびに土壌は痩せて、作物は病気や天災に弱くなる。虫害から守るためにもますます農薬や化学肥料に頼る必要が生じるという悪循環になっています。
「インドの農家の皆さんに、化学肥料に汚染されていない、オーガニックで美味しい野菜をたくさん作ってほしいです」と大谷さん。
現在Urvarak社は、スラグを活用した土壌改良剤の有効性を知ってもらうため、パンチャーヤト(村長の集まり)にサンプルを配布したり、農家の口コミで広げてもらうなどの草の根活動を行っているそうです。
すでに市場に浸透している化学肥料に完全に取って代わることは容易ではないと思いますが、環境への配慮や健康意識の向上によりオーガニックな農作物への需要は増すはず。Urvarak社との研究開発は、将来的にインドの農業に貢献するための「土壌づくり」と言えるかもしれません。